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中腰姿勢を気をつけましょう!

こんにちは、AKA-博田法指導医の住田憲祐です。

先日患者様より「中腰姿勢が良くないと言われましたが、中腰とはどんな姿勢ですか?」と聞かれました。

当たり前のように使っている言葉ですが、思い返すと何度か同じご質問を受けたことがあります。

中腰とは簡単に言うと、イラストのように前かがみになるような姿勢です。

この姿勢の時、骨盤にある仙腸関節は不安定になります。

この状態で力が加わると、仙腸関節に機能障害が起こり、痛みやシビレ、時にはギックリ腰を発症し、治療が必要になることがあります。

物を持ったりする動作の他、椅子から立ち上がる瞬間、車の乗り降りをする時など姿勢が変わるときもこれに近い状態となります。

中腰姿勢になる時は「ちょっと中腰になるぞ」と意識して行う様にして下さい。

これにより仙腸関節の機能障害を比較的防ぐことが出来ます。

記事執筆責任者-AKA-博田法指導医住田憲祐(医師)
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AKA-博田法で治療するとどのくらいで良くなるか?

こんにちは、AKA-博田法指導医の住田憲祐です。

今回は皆さんが気になる「どのくらいで良くなるか?」についてお話し致します。

全ての痛みやシビレが一度の治療で良くなればいいのですが、残念ながらそうはいきません。

例えば、激痛でもすぐに良くなる方がいらっしゃる一方で、それ程強い症状でなくても長期間の治療が必要な方がいらっしゃいます。

このように、治療期間は自覚症状の強弱だけでは決まりません。

AKA-博田法では、関節(主に仙腸関節)の状態により治療期間を以下の3つに分類しています。

①仙腸関節の動きが悪いだけの場合:1〜2回の治療で治癒します。

②仙腸関節の動きが悪いのに加えて、仙腸関節に炎症を起こしている場合:月に1〜2回の治療で3カ月位で治癒します。

③仙腸関節の動きが悪いのに加えて、仙腸関節の炎症を繰り返す場合:

仙腸関節の炎症がなかなか治まらない特殊なタイプです。

全身のいろいろな部位に痛みやシビレを起こしたりする他に、冷えなどの自律神経の失調症状を示す方が多くいらっしゃいます。

完治はしませんが、治療により症状は軽減します。

このタイプは完治は難しく、約1〜3ヶ月に1回(症状により異なる)のペースで定期的に治療することで、症状をより軽い状態に抑え込むことが目的となります。

望クリニックには、いろんな治療を受けても良くなっていない方が多いため、③に該当する方の割合は多いでしょう。

「私はどのタイプかな?」と思った方は受診時にお尋ねください。

記事執筆責任者-AKA-博田法指導医住田憲祐(医師)
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腰痛診療ガイドライン2019年について

こんにちは、望クリニック副院長の住田憲祐です。

今回は腰痛診療ガイドライン2019年から、腰痛の原因について、現在の整形外科では一般的にどのような考えが主流なのか。

また、それに対する私の考えを話していこうと思います。

腰痛ガイドライン2019年版は、日本整形外科学会と日本腰痛学会が監修した本です。

一般的な整形外科の腰痛診療に対する考え方が書いてあります。

よく腰痛の85%程度が原因不明であるという話を耳にしたことがあるのではないでしょうか。これは、この7年前に出版された2012年の腰痛診療ガイドラインに記載されていた話で、もともと欧米の雑誌から引用されたものです。

これに対して、2019年度版のガイドラインにはこう書かれています。

・その根拠は米国の総合診療医に情報を統合されたものであるため、その正確性と詳細は不明である。

・近年鈴木医師により発表された、腰痛の原因を調査した報告によると、椎間関節性22%、筋筋膜性18%、椎間板性13%、狭窄症11%、椎間板ヘルニア7%、仙腸関節性6%と75%以上で診断が可能であるという研究が出てきた。これにより、腰痛の85%は非特異的腰痛であるという事については再考する必要があると書かれています。

この内容を踏まえて、私の考えをこれからお話いたします。

まず、仙腸関節が原因の腰痛が認知されてきていると感じました。

以前は、腰痛の原因として仙腸関節があげられる事すらほとんどありませんでした。

仙腸関節性の6%は、椎間板ヘルニアの7%とそう変わらない数字です。ヘルニアと同じくらい仙腸関節が原因と腰痛があると考えると、かなり多いように感じるのではないでしょうか。

しかし、この研究では仙腸関節が原因である腰痛の一部しか診断できていないと考えます。なぜなら、このガイドラインで書いてある研究は、仙腸関節を診断する方法として仙腸関節に局所麻酔薬を注射する、仙腸関節ブロックを用いているからです。

その証拠に仙腸関節ブロックが全く効果なく、仙腸関節は問題ないと他の整形外科の医師に言われた方でも、AKA-博田法で仙腸関節を治療すると腰痛が楽になり、仙腸関節が原因であったという患者さんが当院に数多くいらっしゃっています。

仙腸関節ブロックでは、仙腸関節の動きを評価できません。その為、仙腸関節の原因である腰痛の一部、6%しか見つけられなかったのではないかと私は考えています。

またこの研究の平均年齢は55.7歳とされています。

仙腸関節は、40歳を超えてくると加齢による影響で関節の軟骨がすり減ってくるため、徐々に関節の機能障害が起きやすくなってくると言われています。

この研究に参加した患者さんのほとんどに、仙腸関節の軟骨がすり減り、動きが悪くなり、仙腸関節の機能障害があってもおかしくはありません。

例えば、狭窄症と診断された方が、実は仙腸関節の機能障害も引き起こし、仙腸関節も痛みの原因となっていた。

ヘルニアと診断された方が、仙腸関節の機能障害も引き起こし、仙腸関節も痛みの原因となっていた。

このようなケースもあったのではないでしょうか。

事実、このような患者さんが当院には多くいらっしゃいます。

他にも、気になるのは腰痛の原因として椎間関節性の22%と筋、筋膜性18%についてです。

この2つは仙腸関節の関節機能障害が起きると、以下の2つの現象が起こる事を博田節夫先生が発見しています。

①椎間関節の関節の動きが悪くなり、機能障害がおこる。特に腰椎の椎間関節は仙腸関節機能障害が原因で動かなくなってしまうことがほとんどである。

②腰周辺の筋肉等の軟部組織の異常な収縮がおこる

仙腸関節の機能障害により起こる①、②の現象は、椎間関節、筋筋膜性の腰痛と非常に似ています。そのため、私は、椎間関節性、筋筋膜性の腰痛あわせて40%も仙腸関節の機能障害と密接な関係にあると言えると思います。

私の考えとしては、仙腸関節の機能障害が椎間関節、筋筋膜由来の腰痛のほとんどを引き起こすと考えております。

まとめです

・腰痛診療ガイドライン2019年版で、腰痛の原因として椎間関節性22%、筋筋膜性18%、椎間板性13%、狭窄症11%、椎間板ヘルニア7%、仙腸関節性6%。75%以上で診断が可能であるという研究について掲載されました。

仙腸関節由来の腰痛が6%という結果になっています。以前より仙腸関節性の腰痛が認知されてきています

しかしながら、仙腸関節ブロックで診断できる仙腸関節由来の腰痛は一部にとどまります。

AKA-博田法のような仙腸関節の動きについて評価できる診断方法を用いていたら、違った結果になったのではないかと考えられます。

どんな時にAKA-博田法を受けるのがいいんですか?③自分の腰の痛みの原因を知りたい

自分の腰の痛みの原因についてもっと知りたいと思っている時にAKA-博田法は有効

以前ブログで、

レントゲンやMRIはあてにならないの回で

腰痛のおよそ85%は、医師の診察を受けて、レントゲンやMRI等の画像検査をしても原因不明であると書かさせていただきました。(この事は、整形外科の教科書にも記載されています)

これって、大変な事だと思います。

従来のレントゲンやMRIによる診断法で原因がわかる腰痛は15%ほどしかないという事ですから

ほとんどの方、特にこのブログを読んでらっしゃるような腰痛で困っている方にとって、従来のレントゲンやMRIによる検査だけでは不十分であると言えるのではないでしょうか。

その為、残りのおよそ85%の腰痛を診断する方法が必要になってきます。

以上の整形外科の現状をふまえて、私がおすすめする診断法がAKA-博田法です。

何故、AKA-博田法なのかといいますと

ここから先は、AKA-博田法を専門に行っている私の考えになり、一般的な整形外科の教科書にはのっていない事になります。

腰痛の原因のうち、仙腸関節の機能障害が非常に多く、非特異的腰痛の少なくとも80%

以上は、仙腸関節の機能障害が関係していると考えているからです。

腰痛の原因として、一番頻度が多いのに、そのほどんどが見逃されてしまっている仙腸関節の機能障害。これをAKA-博田法で調べる事が、なかなか治らない腰痛への有効な手段だと私は考えております。

腰痛で困っています。手術とAKA-博田法は、どちらを先にやるのがいいんですか?

私は、基本的にAKA-博田法を先に受けた方がよいと考えています。

AKA-博田法を先にやる事で腰痛が改善されれば、仙腸関節の機能障害と診断できるため、

手術を受ける必要がなくなるからです。

おすすめとしては、以下のような順序がよいかと思っております。

腰痛→AKA-博田法→腰痛の改善あり→仙腸関節の機能障害なので治療はAKA-博田法
→腰痛の改善なし→レントゲンやMRI等で神経障害を疑う所見あれば手術を検討する

手術をAKA-博田法の前にするのは、私はあまりおすすめではないと考えます。

前回のブログで書かさせていただいたように、手術はAKA-博田法に比べて体にかかる負担が大きいからです。

ただ、例外もあります。

腰の手術をAKA-博田法より先にやる事を検討した方がいいというケースは、以下の場合です。

明らかな筋力の低下や排尿障害の様な神経障害を疑う症状がある場合

この場合、緊急性が高いので注意が必要です。

どんな時にAKA-博田法を受けるのがいいんですか?② 腰の手術を考えている

腰の手術を考えている時、AKA-博田法を受ける事をお勧めします

これまでのブログでお話させて頂いたように、腰部脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニア等、腰の神経が障害されて起こる症状と仙腸関節の機能障害の症状が似ている事が一番の理由ですがそれだけではありません。

AKA-博田法の特徴について腰の手術と比べたものを簡単に表にまとめてみました。


体にかかる負担治療の手間
AKA-博田法少ない 高齢者や病気を持っている方でも受けられる月に1,2回程度の通院が必要。
腰の手術全身麻酔、切開等大きい 高齢者や病気を持っている方はできないこともある入院が必要。 手術前の検査や診察等の通院も必要。

この表で私が言いたいことは

AKA-博田法は手術に比べ、入院する必要もなく、体にかかる負担も少ないという事です。

もちろん、AKA-博田法にもデメリットはあります。

どんな時にAKA-博田法を受けるのがいいんですか?①で書かさせていただいたようにAKA-博田法は行っている医療機関が少ない事が最大のデメリットです。

近くにAKA-博田法を行う医療機関がなければ、通院が大変になってしまいます。

多くの方にとっては、AKA-博田法を行っている病院よりAKA-博田法を行っている病院の方が身近にないという状態なのではないでしょうか。

次回は今回の内容をふまえて

AKA-博田法と手術をどちらを先にやった方がいいかについて書かさせて頂こうと思います。

どんな時にAKA-博田法を受けるのがいいんですか?①

前回、腰痛の約85%が原因不明である話をしました。

では、その85%の方はどうしようもないのでしょうか。

そうではありません。

そこで、必要になってくるのがAKA-博田法で関節の機能障害を診断する事です。

特に次の項目があてはまるような方は、AKA-博田法を受ける価値があるのではないでしょうか。

①これまで、レントゲンやMRIによる診断しか受けておらず、病名も医師に告げられている(腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、すべり症等)。

 しかし、それに対する治療を受けているのに良くなっていない。

②レントゲンやMRI等の検査をしてきたが、画像上で異常所見がなく、整形外科で原因がわからないと言われている。

※①は治療をうけていてもなかなか良くならない場合、診断が間違っている可能性が高い。

という意味になります。

もちろん、AKA-博田法は行っている医療機関が少ない為、レントゲンやMRIのようにすぐに受けられるというものではありません。また、整形外科の医師からもすすめられることも少ないと思います。

ですので、患者さんは自分でAKA-博田法を受けた方がいいかどうかを自分で判断する必要があります。

その判断材料を伝えていく事もこのブログの目的のひとつだと思っております。

レントゲンやMRIは、あてにならない⁉

整形外科に通院したことがある方はお分かりだと思いますが。

診断のためにまず行われる検査がレントゲンやMRI等の画像検査です。

この検査は正常の画像に比べて神経の通り道が狭くなっているだとか、骨が変形しているだとか画像上の異常をみつける事が目的です。

たしかに、画像上の異常を見つける事が大事な場合もあります。

骨折があったとか、悪性腫瘍があったとか。レントゲンやMRIをして本当によかったという例も時にはあります。

しかし、そのような事はけっして多くなく

画像上の異常所見が必ずしも痛みやしびれを反映するとは限らないという事も、最近わかってきています。

例えば、腰痛の場合およそ85%が原因不明と言う研究もあります。

もちろん、これは医師の診察を受けて、レントゲンやMRI等の画像検査をしたうえで、です。

これって、ものすごい多いと思いませんか?

10人の腰痛患者さんがいたら8~9人が本当は原因がわからないという事です

この様な状態ですから、腰の手術をうけたのに腰痛がよくならなかったという方が多い事は不思議な事でないのです。