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AKA-博田法で治療するとどのくらいで良くなるか?

こんにちは、AKA-博田法指導医の住田憲祐です。

今回は皆さんが気になる「どのくらいで良くなるか?」についてお話し致します。

全ての痛みやシビレが一度の治療で良くなればいいのですが、残念ながらそうはいきません。

例えば、激痛でもすぐに良くなる方がいらっしゃる一方で、それ程強い症状でなくても長期間の治療が必要な方がいらっしゃいます。

このように、治療期間は自覚症状の強弱だけでは決まりません。

AKA-博田法では、関節(主に仙腸関節)の状態により治療期間を以下の3つに分類しています。

①仙腸関節の動きが悪いだけの場合:1〜2回の治療で治癒します。

②仙腸関節の動きが悪いのに加えて、仙腸関節に炎症を起こしている場合:月に1〜2回の治療で3カ月位で治癒します。

③仙腸関節の動きが悪いのに加えて、仙腸関節の炎症を繰り返す場合:

仙腸関節の炎症がなかなか治まらない特殊なタイプです。

全身のいろいろな部位に痛みやシビレを起こしたりする他に、冷えなどの自律神経の失調症状を示す方が多くいらっしゃいます。

完治はしませんが、治療により症状は軽減します。

このタイプは完治は難しく、約1〜3ヶ月に1回(症状により異なる)のペースで定期的に治療することで、症状をより軽い状態に抑え込むことが目的となります。

望クリニックには、いろんな治療を受けても良くなっていない方が多いため、③に該当する方の割合は多いでしょう。

「私はどのタイプかな?」と思った方は受診時にお尋ねください。

記事執筆責任者-AKA-博田法指導医住田憲祐(医師)
https://sugamo-ekimae-cl.com/blog/wp-admin/post.php?post=350&action=edit#site-title-pseudo-li

対症療法と根本療法


こんにちは、AKA-博田法指導医の住田憲祐です。

整形外科の痛みやシビレの治療には、対処療法と根本療法があります。

対症療法とは痛みやシビレの原因はともかく、その症状を抑える方法です。例えば、鎮痛剤、湿布、マッサージ等の筋肉に対する治療法がそうです。

これに対して、根本療法とは症状の原因に対する治療法です。手術、AKA-博田法などがそうです。

治療をしなくても痛みやシビレが治ってしまうことがあるように、対症療法で良くなる方もいらっしゃいます。
対症療法には対症療法としての意味があります。
例えば、AKA-博田法で治療している期間に痛み止めのお薬を飲んでも良いの?というご質問があります。痛み止めも対症療法の1つですね。

当院では「痛みが我慢できない場合はお飲み下さい」とお伝えしています。

しかし、鎮痛剤で一時的に症状が鎮まっても、根本から治っているわけではありません。薬の効果が切れると症状は再発してしまいます。

また、一時的に痛みやシビレが鎮まったからといって運動量が増えると、根本原因である仙腸関節への負担は増し、かえって悪化する可能性もあります。

痛み止めを飲んで楽になっても、出来る範囲で安静を心掛けてください。

そして、対処療法が要らなくなるために、根本から治療することはお忘れなく。

仙腸関節と身体各部の痛み(関連痛)の関係について

以前のブログで、身体各部の痛みや痺れは仙腸関節の異常が原因となっていることがある

と書きました(このような痛みを関連痛という)。

関連痛という痛みをご存知ですか? | 望クリニック (ameblo.jp)

ブログを読まれた患者様からは、「内容が分かりにくい」というご指摘を頂きました。

AKA-博田法を理解して頂くうえで大切な考え方なので、改めてご説明致します。

腰と離れた部位の痛みや痺れが、仙腸関節が原因という考え方にピンと来ないのではないかと思います。

一般の整形外科でもその様に考えないため、患者さんが信じられないのは当然と言えるでしょう。

AKA-博田法で治療する関節機能障害とは、関節の中の微細な動き(これを関節包内運動という)が悪くなっている状態を指します。これは仙腸関節だけでなく、背骨や手足等あちこちの関節に起こります。

そして、痛みや痺れ、こり等の症状は、関節機能障害の起こっている部位の周囲に発症します。

それ故、AKA-博田法では、痛む部位の関節に触れて治療することもあります。

 より根本の原因から治療する 

しかし、ここで重要なことがあります。

例えば、腰痛はなくて手足が痛い方が、腰痛はないので手足の関節の機能障害だけを治療したとします。

この場合、手足の関節を1つずつ治療しても、肝心の痛みはあまり良くなりません。

仮に、一時的に関節の動きが良くなり、痛みが改善しても、少し時間が経つと再発してしまうことが多いのです。

一方で、まず仙腸関節を治療すると、手足の関節を触らなくても、手足の関節機能障害は解消され痛みが良くなることがあります。

また、仙腸関節を治療した後に症状が残る場合、手足の関節機能障害の治療を加えると、より痛みが改善することがあります。

仙腸関節の機能障害が、他の部位の関節機能障害を引き起こし痛みを発症するため、仙腸関節から治療することにより、他の部位の関節機能障害は治りやすくなります。

つまり、手足の関節機能障害による痛みの原因は、仙腸関節の機能障害であるという場合が多いのです。

これを、仙腸関節原性の関連痛と言います。

 身体の仕組みがそうなっている 

仙腸関節の機能障害が他の関節の機能障害を起こすのは、関節反射という身体の反射の仕組みによるものです。

他の病気でも、個々の症状(この場合、手足の痛み)に対応するのだけではなく、症状を起こしている病気の原因そのもの(この場合、仙腸関節の機能障害)を治すことが治癒に繋がります。

手足の関節の痛みは仙腸関節の機能障害による関連痛のため、根本から治すために仙腸関節から治療することが有効なのです。

私達が仙腸関節の治療にこだわるのはそのためです。