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関連痛という痛みをご存知ですか?

こんにちは、望クリニック副院長・AKA-博田法指導医の住田憲祐です。

今回は、ちょっと聞き慣れない言葉、「関連痛」についてお話し致します。

痛む部位に原因があるとは限らない
例えば、狭心症という心臓の病気があります。
この病気では、奥歯やのど、肩腕、みぞおち、背中など心臓と離れた部位に痛みを感じることがあります。

これを狭心症による関連痛と言います。
他にも、胆嚢炎で右肩周囲に痛みが出ることもあります。
このように、関連痛とはその原因と離れた部位に発症する痛みのことを指します。

同様に、腰痛の多くが仙腸関節の機能障害による関連痛です。
そして、腰痛については、患者さんにも比較的ご納得頂けます。

しかし、首や肩、手足の指の痛みまで仙腸関節が原因で起こる関連痛といっても、なかなか信じて頂けません。
それは、手足のように仙腸関節と離れた部位にまで影響があるとは思わないためです。

一般的な整形外科は、手足の痛みや痺れは、頚椎や腰椎の神経が原因と考えることがあります(コレはコレで問題があるのですが…)。しかし、それ以外の多くは痛みを感じている部位に問題があると考えがちです。

意外に多い!仙腸関節の関連痛
ある患者さんは、AKA-博田法で仙腸関節の機能障害を治療したところ、外反母趾の痛みが良くなりました。
その痛みは仙腸関節の機能障害による関連痛であったということです。
そして、痛みが良くなった後も外反母趾の変形はそのままのため、変形は痛みの直接の原因でなかったといえます。
同様に、手の腱鞘炎の痛み、指先に起こるへバーデン結節の痛み、足底筋膜炎、アキレス腱炎、昔捻挫した部位の痛みのように、おおよそ仙腸関節が原因とは思えないような痛みも、実は仙腸関節の機能障害による関連痛であることが多いのです。

この考え方は一般的な整形外科とは異なりますが、私達がその様な患者さんを治して来たのも事実です。

一般的な整形外科での治療で良くなれば、正しい診断・治療がなされたので問題はありません。
しかし、良くなっていない場合、仙腸関節の機能障害による関連痛の可能性を考えてみるのも良いでしょう。