こんにちは、望クリニック医師、住田憲祐です。
コロナウィルスの影響で、なかなか通院できない方も多いと思います。
そのような方に、仙腸関節の由来の腰痛みやしびれ、こり等を改善するためのセルフケアについてお話し致します。
私がお勧めしているのは次の4つです。
①無理をしない
②同じ姿勢は20-30分まで
③前後屈体操
④冷やさない
では、1つずつ解説していきます。
①無理をしない
当院では、痛みやしびれ、こり等を発症した状態を、その方にとって無理な状態と考えます。
患者さんによっては、「これをすると痛くなる」、「このぐらいやるとしびれてくる」と言うように、ご自身で傾向を把握してる方も多いでしょう。
症状がよりつらい時は、仙腸関節への負担が増していることが多いのです。これを我慢して無理を続けていると、なかなかよくなりません。負担が避けられないときは、より負担の少ない方法や加減をすることで対処しましょう。
最も仙腸関節への負担が少ないのは、左右いずれかのつらい方を上にして、横を向いて膝を曲げて寝ている姿勢です。就寝時はこの姿勢で休むようにして下さい。また、仰向けでないと眠れない方は、膝の下にタオルのようなものを丸めて入れるのも良いでしょう。治療を受けている期間は、ご自身の症状を観察しながら養生してください。
②同じ姿勢は20-30分まで
座位、立位にかかわらず仙腸関節には上半身の重さが加わり、それを筋肉が支えています。同じ姿勢を続けると同じ筋肉を使い続けることになります。一見楽に見える姿勢であっても、疲労が溜まります。それにより、上半身の重さを支えきれず、仙腸関節への負担が増し、痛みやしびれを発症します。これを防ぐためにも、20-30分同じ姿勢をしていたら姿勢を変えると良いでしょう。
③前後屈体操
仙腸関節は骨格の構造上負担のかかる関節です。整形外科の痛みやしびれという意味では弱点ともいえます。そのため、当院では仙腸関節に機能障害を起こさないために予防の体操をお勧めしております。
やり方は、立ったまま軽く前後に3回、前後屈をするだけです。
これにより、仙腸関節が少し動きます。強く行うと悪化することがあるため、軽く行うことが重要です。
またこの体操はこまめに行ってください。目安は20-30分に1回です。
わずか5秒でできる簡単なものです。良い方法なのでぜひ実践してみてください。
④冷やさない
患者さんの多くは、筋肉が硬く緊張してる状態を痛みやシビレなどの症状として感じています。
お風呂に入りよく温まると、症状が緩和する方がいらっしゃいます。これは温めたことで筋肉が一時的に緩んだためです。逆に、筋肉は冷えると緊張がより強くなる性質があります。つまり、仙腸関節が悪くなって起こる緊張に加えて、冷えて筋肉が緊張した分が割り増しになるのです。冬の寒さだけじゃなく夏の冷房など、お体を冷やさないように気をつけてください。
以上、仙腸関節由来の痛みやシビレ、コリを改善するためのセルフケアになります。
望クリニック 副院長 住田憲祐でした。