こんにちは、望クリニック副院長・AKA-博田法指導医の住田憲祐です。
「夕飯の支度をしていると腰が痛くなる」
「掃除機を掛けると腰が痛くなる」
こういった症状は女性の患者さんからよく聞きます。
総務省の「平成 28年社会生活基本調査 詳細行動分類による生活時間に関する結果」によると、
家事労働時間は女性で2時間57分。これに対し、男性は40分です。
そのうち、食事の管理にかける時間は女性は51.1%、1時間28分、男性は12分です。
女性は家事労働の約半分、一日の中で約1時間半近くを毎日食事の管理にかけている状況です。
これに続いて多いのが住まいの手入れ、整理。つまり、掃除に該当するものです。
この様に料理と掃除は、家事労働のトップ2を占めており、これらが痛みのきっかけとなることは納得できます。
患者さんによると、食事の支度に伴う痛みやシビレは、朝食よりも夕食の時の方が多いようです。
これは、1日の疲れや仙腸関節への負担が夕方の方が多くなるためでしょう。
また、掃除機掛けは中腰姿勢に近い為、仙腸関節へ負担となることが多く痛みの原因になりやすいのです。
望クリニックでは、治療期間中は”安静”を心がけて頂くようにお願いしております。
安静の目安は、ご自分の症状です。
痛みやシビレ等の症状は、その方にとっての安静の範囲を超えたサインです。
痛みやシビレ等の症状なければ、その方にとっての安静が維持できていると考えて良いでしょう。
必要な労働は、身体からのサインに従って、ご自身にとって楽な方法で行って下さい。
また、横になる時間が取れる方は、家事の合間に20分位横になる時間を作ることも仙腸関節の安静になり効果的です。
常につらいという方は、仙腸関節の状態がかなり悪いと考えられます。
ここで、無理をすると治りが遅くなるだけでなく、悪化することもあります。
出来るだけ横になって安静を心掛けて下さい。
治療期間中は安静をオススメしていますが、生活に必要な労働があります。
その場合、症状を目安にして楽な方法で行い、負担は最小限に留めて下さい。
例えば、
夕飯の支度は一度に行なわず、休みながら行ってみて下さい。
掃除機をかける時は中腰ではなく、少し威張ったような姿勢で行てみて下さい。
不便にはなりますが、治療期間中は、痛みが良くなることを優先した生活スタイルにして頂ければと思います。
私たちも全力で治療しますので、皆様も無理をなさらないようにして下さい。